CHARACTER登場人物
月が紅く染まる夜、館に集められた六人の少女と、ひとりの案内人。
誰もが“もう一つの顔”を隠している。この中に、嘘の証言で真実を覆い隠す“偽証少女”がいる——。
主人公
ほしかわ すみれ
星川 すみれ
目が覚めると、見知らぬ鏡の館にいた——記憶を失った、探偵役の語り手。
紅月館で目を覚ました、記憶のない少女。自分の名前のほかは、ここへ来た理由も、昨日までの日々も思い出せない。ただ、目にした違和感を見過ごせない“観察の癖”だけが、身体に残っていた。
六人の中でただひとり、誰の嘘にも与しない場所から、証言の矛盾を静かに追いつめていく語り手。彼女自身の失われた記憶もまた——この夜の、謎のひとつ。
- 一人称
- 私
- 話し方
- 感情を抑えた、静かな断定。推理が確信に変わるとき、短くひと言——「確定」
「待って。密室だと決めつけるのは早い」
六人の少女
ひむろ りりこ
氷室 凛々子
凛として、揺るがない令嬢。だが、その目だけが——何かを知っている。
背筋の伸びた立ち姿と、揺るがない「わたくし」の敬語。混乱する少女たちの中で最初に声を上げ、審議の口火を切る議長格の令嬢。
数と順番、席の配置——細部を数える観察眼は誰よりも鋭い。だがその冷静さの奥で、彼女の目だけが、何かを知っているように見える。腰に提げた懐中時計は、何を刻んでいるのか。
- 一人称
- わたくし
- 話し方
- 「〜ですわ」の丁寧な敬語。誰かを問い詰めるときも、敬語のまま、冷たく
「……お下がりなさい。誰も現場に触らないで」
六人の少女
ひなた ひなた
陽向 ひなた
とびきりの笑顔のアイドル。「こわいね」と笑顔で言える、その怖さ。
場の空気を一瞬で明るくする、太陽のような笑顔のムードメーカー。閉ざされた館の怖い夜でさえ、「こわいねぇ」と笑顔のまま言ってのける。
その笑顔は、いつでも、誰にでも、完璧に向けられる——完璧すぎるほどに。笑顔の裏に何があるのかは、審議の場で確かめてほしい。
- 一人称
- ひなた
- 話し方
- 語尾ののびる、甘くはずんだ声。どんな場面でも、笑顔を絶やさない
「やっと起きたぁ〜! ひなたは陽向ひなたなの〜。よろしくねっ♪」
六人の少女
ゆきむら しのぶ
雪村 しのぶ
言葉は少ない、人形のような少女。だが、視線だけが——やけに、重い。
雪のように白い、人形めいた少女。言葉は極端に少なく、問いかけへの答えはいつも、沈黙のあとの短いひと言だけ。
けれどその視線は、いつも誰かを、何かを、まっすぐに見ている。沈黙は臆病さなのか、それとも——。彼女が何を見てきたのかを知るとき、その静けさの意味が変わる。
- 一人称
- 私
- 話し方
- 極端に少ない言葉。「……」の沈黙で、多くを語る
「……見てた」
六人の少女
あかねや ことね
茜屋 ことね
おせっかいで甘い末っ子。差し出す手のぬくもりの、その奥に——。
六人の中で誰よりも早くお節介を焼く、甘えん坊で世話好きの末っ子。困っている子を見つけると、自分のことはあとまわしで駆け寄ってしまう。
あどけない振る舞いの端々に、丁寧に躾けられた所作がのぞく。差し出される手のぬくもりの、その奥にあるものは。
- 一人称
- あたし
- 話し方
- 元気なタメ口と、照れ隠しの「えへっ」。世話を焼くときだけ、早口
「あたし、茜屋ことね! ことねって呼んでねっ」
六人の少女
つたの すず
蔦野 すず
あざとくて優しい案内人。少し赤い目は、何を見てきたのか。
おずおずと距離を詰めてくる、人懐こい少女。背丈も顔立ちも大人びているのに、話し方だけが、どこか幼い——そこだけ、時間が止まっているかのように。
少し赤い目は、泣いていたからか。それとも、ずっとそういう目をしているのか。彼女の「怖いの」は、いったい何に向けられた言葉なのか。
- 一人称
- すず
- 話し方
- 自分を名前で呼ぶ、幼くやわらかな声。大人びた姿と、釣り合わないほどに
「すずだよ。蔦野すず。……怖いの、ここ」
案内人
もりみや ノエル
守宮 ノエル
燭台を守る聖少女。その懐中時計が、なぜか、心を、揺らす。
紅月館の案内役を務める、白いドレスの少女。館のルールを告げ、審議を進行する、この夜の水先案内人。
遺体を前にしても変わらない静かな微笑と、腰に提げられた銀の懐中時計。彼女は何者で、なぜこの館のすべてを知っているのか——その答えは、物語の深部で。
- 一人称
- 私
- 話し方
- やわらかな敬語。淡々と、けれど、どこか懐かしい声で
「お待ちしておりました。わたしは守宮ノエル。この館の案内役を務めますね」
※ ネタバレ防止のため、物語の核心に関わる人物・設定は伏せています。